乗り回したいが乗りにくい自転車が我が家にはある。ずいぶん以前に会社の先輩から頂いた自転車だ。
今回その自転車にドロップハンドル→フラットハンドルの改造を施した。
別にドロップハンドルが嫌いなわけではない。
中学生の頃からロードマン(盗難)→レイダックとハンドル形状としては馴染んでいる。なのになぜあえてフラットハンドル化しようと思ったのか?
問題はシフトチェンジ(シフター)だ。
僕の中で、ドロップハンドルと言えばダウンチューブにシフトレバーが付いているのが普通。
写真は現役を引退したレイダックのレバー部分。これが由緒正しい(?)シフトレバーの位置。
しかし、最近のシフターはブレーキを内側に倒し変速するのはご存じの通り。デュアルコントロールレバーまたはSTIと言うらしい。
残念なことに頂いた自転車もSTIだ。
馴染もうと、頑張って乗り回したことはある。でも、ダメだった。
http://d.hatena.ne.jp/hirohiro/20080802/p1
http://d.hatena.ne.jp/hirohiro/20121125/p1
http://d.hatena.ne.jp/hirohiro/20131124/p1
僕は、この「握手の手の形から小指を内側に回す動き」がどうしても馴染めない。
日常にあの動作があるかと言えば『ない』よね(笑)それに見た目もゴツくて牛みたいで格好が悪い。
→あとで知ったが、このSORAというグレードは上記の動きで、他のグレードのシフトチェンジの際の手の動作は異なるという。
頭では分かっていても、咄嗟の変速が遅れたり、未だダウンチューブ付近をまさぐってしまうという有様。染みついた習慣は拭えない。
だが、せっかく頂いた自転車に乗らないのはもったいない。
そうだ、乗り易いように改造してしまえ。
まず考えたのが、ダウンチューブにシフトレバーを移動すること。これなら馴染みの動作が再現できる。
しかし調べたところ、ダウンチューブにレバー取付け用の穴をあけたり、ワイヤー引き回しの加工が必要必要だったりと、難しそうなので断念。
次に思いついたのがハンドルのフラット化。
ドロップハンドルを諦めることになるが、普段MTBに乗っているので違和感はない。
そして何より、シフトチェンジのあの手の動きから解放されるならドロップハンドルには拘らない。
シフターはコストパフォーマンスの点からグリップシフト(レボシフト)にした。
巻き上げ、解放による変速の分かりやすさはかつてのダウンチューブシフターに通じる。
武装放棄と言った感じ。格好良くなった。これは退化ではなく進化だ。
都会的なエスプリが漂っている。試しに千代田湖まで行ってみた。シフトチェンジが自然な感覚で行えることに感動。
…実はこの改造、すんなり行ったわけではない。
失敗談になるが、同じ改造を考えている人の為に記しておく。
デュアルコントロールレバー(ドロップハンドル)から、グリップシフト/ラピッドファイヤー等(フラットハンドル)へと交換する場合、フロントディレイラーに互換性が無いので注意。
何が違うかと言うとワイヤーの巻き込み量。フラットハンドル用のシフターの方がワイヤーを沢山巻き込むのだ。
知らずに、フロントディレイラーはそのままで、シフターの方だけ交換したらワイヤーのテンションが強すぎてシフター(新品)を壊してしまった。何たる予習不足。
サイクルベースあさひさんのホームページにも注意事項で書かれていたのに見落とし!
さらにややこしいのが、フラットバー用フロントディレイラーです。
シマノの場合、STIレバーで操作するフロントディレイラーと、フラットバーロード用コンポーネントのラピッドファイヤーで操作するフロントディレイラーとでは、互換性が全くありません。
2018年7月に見直したら「互換性が全くありません」から「~ないこともあります」にトーンダウンしていた!(笑)
さらにややこしいのが、フラットバー用フロントディレイラーです。
シマノの場合、STIレバーで操作するフロントディレイラーと、フラットバーロード用コンポーネントのラピッドファイヤーで操作するフロントディレイラーとでは、互換性がないこともあります。
「運が悪いとダメな結果になる」というニュアンスなのでよく調べましょうね。
仕方なく後日、レボシフトを追加で発注、併せてフロントディレイラーもフラットハンドル用の物を発注。
かくして、多少の失敗を伴いながらもなんとか念願のフラットハンドル化が終了した。…というか、STI変速操作回避の改造と言うのが正しいな。
摘出された、ハンドル、フロントディレイラー、シフター。
リラックスして乗れる、身の丈に合ったバイクとなった。使用頻度が増えることは間違いない。さて冬場はコイツでどこに行こうか。
以下、フラットハンドル化に使った部品。