こころの気圧配置図

甲府市北部を起点にしたサイクリングコースを提案しています。その他、日常のこと、園芸のことなど、右下の「カテゴリー」からどうぞ。

甲府市岩塔町へ

郵便番号400-1216。甲府市岩塔町という町をご存知だろうか?
会社の昼休み、地図を眺めていてたまたま発見した。
昇仙峡の北東方面に位置する。下のGoogleマップを参照してほしい。
調べてみると、現在人口0(ゼロ)、ただし戸籍が数戸残っているので「町」として残存していると言う。
http://www.city.kofu.yamanashi.jp/favorite/tobidase/09feb.htm


『ちょっと行ってみようか』

↑なぜか途中が直線になっているが、瞬間移動したわけではない。GPSのスイッチ入れ忘れた事に因ると思われる。


どうやって行くかと言うと、昇仙峡グリーンラインからは入れない。
一本下の、昇仙峡ライン(旧道?)から入る。千代田湖方向から来た場合、まもなくあるこの分岐を左へ。

1Kmほど下ると右折する道がある。林道塔岩線だ。目印は、バス停「平瀬入口」。

登って行くとグリーンラインの下をくぐる格好になる。このくらいなら自転車かついで降りられたかな?

まもなく舗装は終わり目的地まで登りの未舗装(ダート)となる。ロードバイクではまず不可能。

日陰は残雪も。

途中、猟犬(まだ子犬)を連れた猟師のおじさんとお話した。
訊いたら、シカ、イノシシ、そして熊を獲っているという。熊は冬眠中かと思ったら“春熊”というのが出るらしい。
『ラジオ鳴らしていけば安心だよ』とは教えてくれたが意外だった。
猟師達は帯那山からこっち(岩塔町)に獲物を追い詰めて来るという。
また、天神峠に行くと言ったら『道も無いし難しい』とも。
(結局、当初計画していた塔岩町→天神峠→竹日向町踏破は中止した)

途中にあった南沢橋。昭和43年竣功とある。この時には「要望があった」ということだ。

最後の橋を渡る。
平瀬バス停から(自転車で)1時間。距離約5Km、小川のせせらぎの中に忘れ去られたその町はあった。

人が生活していた形跡。ビニールハウスでは何を栽培していたのだろう。

捨てられていた謎の缶ジュース“パティオ”。

調べると、1974年にペプシコ社で販売されていたらしい。
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/43300/1/ES60-1_003.pdf

ペプシコ社は,収益重視策の一環として天然果汁分野にも新規参入する意向も示した。
そこで,同じ1974年,日本ペプシコ社は10%果汁入り清涼飲料パティオを導入し,はじめて果実飲料市場へ進出した。


神社跡だろうか?崩壊しつつある石段を登ると祠があった。誰かが定期的に手入れをしている様子。


天明三年」と刻まれている。西暦1783年。今から228年前。
少し離れた場所には首の無いお地蔵さんが。
こちらは文化四年。204年前。

そういえば携帯電話(au)が使えたのが意外だった。昇仙峡からそんなに離れていないからだろう。
さて、ここから天神峠を経由して竹日向町に抜けようかと計画していたが、

こんな感じで竹薮に行く手を遮られていたので今回は見送った。

帰ってから分かったが、竹日向町は写真の竹薮の方向ではなかったらしく、もしかしたら行けたのかもしれない。
…が何にしても準備不足だったので(コンパス忘れた)やめておいてよかった。

竹やぶ付近の間違えたと思われるコースの拡大。


さようなら、塔岩町。きっとまた来る。

近場にもまだまだ知らない場所がたくさんある。しかも、こんないい道(悪路)があったとは。


距離:約20Km、時間:2時間半(散策込み)
積立標高:?m(GPSスイッチ入れ忘れ)
最高標高:塔岩町900m、最低標高:自宅付近300m