こころの気圧配置図

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TS-690故障修理覚え書き

この修理記事は、AF障害で定番の「C104交換」が終わってからのAGC絡みの障害修理の記録です。

本ブログには「C104交換」の記事はございませんので、情報が必要な方は他の記事をご参照ください。たくさん出てくるはずです。

 

TS-690、SSBモードでPTTを放すと(送信→受信)カラSが9まで振ってスーッと下がる。
RFボリュームを反時計方向に一瞬回して戻した感じ。
よってこの数秒間は感度が低下する。

FMだと逆にSがいったん0に下がってからノイズレベルまで戻る。いずれにしても受信に入ってからの数秒間の感度低下。

以下その修理の記録。

経過1

IF基板上の「VR10」を深く回したら直った

もしかしたら部品替えずにこれで直るかも?

経過2

2021/8/15
直ったかに思えたが、その後、再発!!
上記のVR10の調整で、しばらくは良くなるが数日でダメになる。

では電解コンを疑ってみよう。AGC回路のところの4個2種、
C120(4.7uF), C114(4.7uF), C115(1uF), C118(1uF)
を交換。さらに様子を見る。なぜこの4つか?たまたま手持ちがあったからw

経過3

2022/2/10
上記SSBの症状は落ち着いているが、29FM受信時、なぜかカラSが振り切ってしまうので以下4個を交換。これはPTT開放(送信→受信)に関係なく常時。
C116(0.1uF), C117(10uF), C85(0.47uF), C106(100uF)
しかし、交換しても直らず。

AIP=on, にて無信号時のカラS解消されるので、スッキリしないがこの方法で対応。
夏場はこの現象は出ないので季節によるノイズの影響か??

冒頭のSSBカラS問題と関係あるのかモードが違うので不明。29FMはめったに出ないからとりあえず放置。

経過4
2022/7/5
PTT開放直後のカラS問題再発!!
C96(100u), C94(10u)交換し様子を見る。C96の方が怪しい…

経過5
2023/1/13
その後、SSB/FM共にPTT開放直後のカラS問題、FMカラSの常時振り切り問題は解消している。

以下、交換した電解コンのリスト。計10個。
C85, C94, C96, C106, C114, C115, C116, C117, C118, C120
AGC不安定のときは試してみてください。特にC96が怪しいです。自分は最後の最後に交換した。遠回りは残念。

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<<2023/1/13別件追記>>

・音量の不安定問題

特にSSB受信時、音量が大きくなったり小さくなったり不安定になることがある。
「ザー…ザー…ザー」みたいな感じ。
Sメーター見ると、音の大小に連動し反応していることに気が付く。

以前からRFボリュームを回すと、Sメーター急に跳ねたりスムーズに連動しないことに気が付いていたので、おそらくRFボリュームの「ガリ」からくる影響だろう。

RFボリュームは(10/10)フルテン時10KΩなので「経過2」で抜いたケーブルのコネクタに直に10KΩの抵抗を差し込んだ。

これにより受信音量(受信感度)が不安定なることが解消された。

本来、ボリュームを交換するか、分解洗浄しガリ取りを行うのが良いのだろうが、RFボリュームを絞って使ったことが無いのでこれで良しとする。


10KΩ抵抗をコネクタに差し込みカプトンテープで絶縁。

・M.CH/VFO CHツマミの不安定問題

M.CH/VFO CHツマミを回すと正しく動いてくれない。飛んだり逆に動いたりする。ロータリーエンコーダの接点不良だ。

上下カバーを外し、つまみ類を全部外し、正面パネルを前方に倒し、M.CH/VFO CHのボリューム抵抗のナットを外し、ボリュームに刺さっているコネクタを外せば、ボリューム抵抗が本体から取れる。

4つのツメを起こせばボリューム抵抗のカバーが外れる。綿棒で清掃し再組。この際、アルコールなど使用しない方が良いと思う。

以上の方法で直った。写真がなくて分かりにくくてすみません。

 

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