日頃の移動手段が自転車のためか、強風の日が大嫌いだ。特に山梨の僕の住んでいるあたりは季節風がアホみたいに強い!
ならば、この強風を少しでも楽しもう…という事で風速計を自作してみた。
最初、僕の考えていた風速計は、
・風車でモーターを回して発電 → 電圧計で強弱を読み取り風速と置き換える。
だった。ネット上の制作記事を見てもだいたいがこの仕組み。
なので、モーター部にダイナモ(自転車のライト着けるヤツね)を用い作ろうかと思っていた。
…しかし上記方法を着手する前にもっといい方法を思いついた。
・風車の回転をサイクルコンピューターで計測し読み取る。
これなら「発電」という工程が不要。
サイコンのセンサーは回転物に非接触のため回転に与える影響がなく、微風でも円滑に回る。幸い余っていたサイコンがあったのでこれを使う。
では風車部は?
当初は自転車のハブ(車輪)を考えていたが、これよりコンパクトで円滑に回るものがあった。「ペダル」である。
そして風車の風受けには「おたま」を2個。
一旦まとめる。
~材料~
- 自転車のペダル1個
- おたま2個
- サイクルコンピューター(マグネット・センサー・本体)
- 延長コード(ペア線)
- 接着剤
- 結束バンド(タイラップ)
- 塩ビパイプ
ペダルをバラし足の裏にあたる部分を外す。ペダルの回転が渋かったら内部のベアリングをグリスアップし円滑に回るようにしておきたい。
100均で買ったおたまを2個、柄の部分を切断し180°開く形で接着剤と結束バンドでペダルに付ける。
マグネットを軸に近い部分に接着剤でくっつける。
センサーを回転するマグネットがギリギリ当たらない位置に固定する。僕の場合、位置合わせに木を使った。
ペダルの軸を塩ビパイプに差し込む。
以上、作成時間1時間半。(接着剤の固まる時間は除く)
制作過程の写真を充実させたかったが、勢いで完成させてしまったので撮ってない。
マグネットやセンサーの固定などはセンスにお任せします。
屋外に設置する際、サイクルコンピューターの線は短いので、延長コードをつぎ足す。今回は部屋に届くよう15m延長したが問題なく計測している。
サイクルコンピューターのモードを「速さ」に設定。風の強弱に応じ数値が変化することを確認する。
しかし、これがそのまま「風速」かと言うともちろんそうではない。
そもそも表示が時速(km/h)であり、一般的な「風速毎秒何メートル(m/s)」とは異なる。
なのであくまで目安とし、実際の風速が分かればそれを基に換算表など作ってみるのも良いだろう。
嫌いだった風の日が少し楽しくなった。
ちなみに…
サイクルコンピューターとは自転車の距離/スピードメータの事で、車輪の回転数と車輪サイズ(26、27インチなど)からこれらを算出する計器。
スポークに磁石、フォークにセンサー(磁力スイッチ)を固定。磁石がセンサー付近を通過することでスイッチがON/OFF。一周にかかる時間とタイヤの外周の長さ(あらかじめセットしておく)を算出することで距離とスピードがでる。非接触で回転に与える抵抗がない。
安い物だったらホームセンターの自転車コーナーに千円台からある。
たったこれだけの素材で作れるので興味のある方は試してみてはいかがだろうか?